今回は「波よ聞いてくれ」アニメ化記念ということで、沙村広明先生の作品から「幻想ギネコクラシー」です！
沙村先生の有名作といえば、やはり無限の住人なのですが、波よ聞いてくれはセリフは多いし風刺は効いてるしどちらかといえばギャグ路線の作品なので、似たような作風のこれにしました。
他にも面白い作品はあるんですよ。
大学生のモラトリアムな日常を描いた「おひっこし」とか、なんでも食べちゃう4次元胃袋を持った宇宙人と味知との遭遇を果たしたドタバタコメディ「ハルシオン・ランチ」とかですね。
そしてこの「幻想ギネコクラシー」は一言では語れない作品なのですが、それもそのはず。全二巻の短編集なんです。つまりたった2冊で20本以上の沙村ワールドが楽しめてしまうという素晴らしさ！
なんというお買い得！これで読まなきゃ損するってもんです。
ただし、内容はちょっと大人向けで、えっちいのもグロいのもふんだんにもりこまれているのでご注意を！
それでは作品内よりいくつか紹介させていただきます！
「新世紀ゴッドスレイヤー」
罪深き人間に愛想がつきた神様が自分の息子に天地創造を任せてみると、人間の欲望といい加減さを煮詰めたようなダメ息子の天地創造はやっぱりうまくいくはずもなく……
「惑星ソラリッサ」
未開の惑星に降り立った主人公の前に現れた不思議な美女は、惑星そのものとリンクした存在だった！？
このお話はかぷりのいる本屋の店長さんのおすすめでして、曰く「昔のSFのナンセンス＆ブラックユーモアをあますことなく詰め込んだ良作」とのことです。
「軍傳」
お！？こんなところに万次さん！？と一瞬思ってしまった長髪傷顔の侍が主人公のお話。最強と謳われた剣士の舞台裏と、笑える展開の上にかっこいいオチまでつけた最後まで読ませるお話です。
「ぷれぐなぷれぐな」
オンナにだらしない男に惚れたのが運の尽き。振り回されたあげくに、どうしようもないことに巻き込まれてしまうも二人の絆は深まっていき……
予想外の展開と、女は強しと描き切った作品です。ギネコクラシーの名に恥じないですね。
女は幼女であれども強し！ということでスカッとしました。
※ギネコクラシーは沙村先生のお話では女性上位・女権政治のことだそうです。
いかがでしたでしょうか。
他にもちょっとホラー要素が入った話とかもあったりして、どの話も一風変わった短編集で読み応えは十分です。
「波よ聞いてくれ」の方もただいま絶賛災害中で色々と大変なことになっており、これからも楽しみですね！
かぷりは沙村広明先生を応援しています！
