今回はこちら!独特の表現と雰囲気に定評のあるヤマシタトモコ先生の近年の話題作『違国日記』です!
それではあらすじ行ってみましょう!
中学3年生の田汲 朝(たくみ あさ)は突然の事故で両親を失った。
両親の死の実感もないまま葬式に出た朝を待っていたのは、親戚間での厄介者となった自分を誰が引き取るかという責任の擦り付け合いだった。
その場にいた朝の母の妹 高代 槇生(こうだい まきお)は見かねて朝を引き取ると宣言する。
しかし槇生は自分が大の人見知りな上に片付けも苦手でマイペース、と誰かと暮らすということがハードルの高いタイプの人間であったことをすっかり忘れていた。
いざ二人の暮らしが始まると、自分の暮らしの中に他人がいることにストレスを感じる槇生。今まで知っていた「ちゃんとした大人」とは違う槇生の振る舞いに困惑する朝。
考え方も感じ方もまるで違う二人だが、生活をともにするうち、不器用ながらも歩み寄っていく。
ヤマシタトモコ先生は過去作なら『HER』『サタニックスイート』『BUTTER!!!』などがありますが、かぷりは『ドントクライ、ガール』が一番熱く語れそうな気がします。(一番下ネタも多い問題作)
そのうちこれはネタバレありで紹介したいとこですね!
それではかぷり的おすすめポイント行ってみましょう!
ヤマネコと子犬の触れ合いのような二人がいい!
槇生さんは35歳独身、仕事は小説家とプロフィールを聞いただけでこじらせてる感ぷんぷんの女性(偏見
彼女は本当に人づきあいが苦手で1人が好きな孤高の女性です。
対して朝ちゃんはぴしっとしたお母さんに育てられた素直な女の子。腐ったりいじけたりしたところがなく、一見社会不適合者のような槇生さんのことも不思議だなと思うことはあっても、偏見や嘲るようなことはありません。
二人を動物にたとえるなら、気位高く生きるヤマネコの槇生さんと、きょとんとしながら初見のものに近づいていく子犬の朝ちゃんというイメージです。
この二人の様子を見ていると、生き方には色々あってそれは自由に選んでいいものなんだと優しく伝えてくれている気がします。
槇生さんはお姉さん、つまり朝ちゃんのお母さんが高圧的に「こうあるべき人間像」を押し付けてくるタイプの人だったので苦手だったようですが、いますよね。そういう人。
本人はいいことをしているつもりだというのが手に負えないというか。
でも実際、人の生き方なんてそれぞれでこうと決めつけることはできない。
それぞれが違うならばその違いを理解して共に進んでいくしかない。
今まで全く違う生き方をしていた二人の触れ合いがすごく優しく感じられます。
槇生さんから目が離せない!
この物語の始まりは朝ちゃんであり、彼女の行く末は当然気になります。
しかし、かぷりは実は槇生さんに目が釘付けです!
彼女は確かにヤマネコにたとえたくらいに自立していますし、性格も周りを寄せ付けぬ女王様気質。しかし!彼女を別の視点から見れば可愛さに気付くのです!
槇生さんは35歳。この年齢になるまでの間に自分の特異性というか、人とは違う性格や考え方に困惑を覚えながら、折り合いをつけて今の生き方にたどりついたわけです。
大人が一つの生き方にたどり着くまでには、上手くいかない関係やつまずいた事柄などを一つ一つ整理していく必要があると思います。
槇生さんも例にもれず、一番身近な人たちからの圧力であったり、過去の恋人、友人との関係にも色々あった上で今の日常を手に入れたわけです。
それが朝ちゃんの登場によりいきなり動き出す日常に、戸惑いながらも巻き込まれていく槇生さん。
戸惑ったり、これもいいかと考えたりと右往左往する様が可愛くて仕方ない!
時々キレちゃったりもしますけど、そんなのはご愛敬!
かぷりはこういう人には、仕方ないなぁと流されながら幸せになって欲しい派です!(伝われ
終わりに
いかがだったでしょうか。
途中からかぷりの好きなとこばかりを叫んでいるような気もしましたが……
そういうもんですね!平常運転だ!
かぷりはヤマシタトモコ先生を応援しています!