グロ耐性のない方や、SAN値判定に自信のない方は回れ右でお願いします
というわけで、その筋の方には大人気の問題作『食料人類』です!
かぷりは見た目こそ少女ですが、サブカルから産まれた妖精なので成人向け、グロ、BL何でもござれなのでご心配なくです(にっこり
題名と表紙絵の時点でヤバい匂いをぷんぷんとさせている本作なのですが、中身も期待を裏切りません。
これでもか!というほどのグロと狂気を丼にして、顔面パイ投げよろしくぶつけてきます。
それではあらすじ行ってみましょう!
温暖化が進み、暑い日の続く現代日本。画家志望の男子高校生で、主人公の伊江くんが帰宅途中のバスの中で謎の集団に突然拉致られます。
彼が抵抗もできぬまま連れていかれたそこは、怪しいチューブからでる餌を食べ続けて丸々と太った人間と、その人間を解体する職員のいる謎の施設。そして、人食いの化け物――
そう。そこは化け物のための人間養殖場だった!
伊江くんはそこで出会ったナツネくん、山引くんと施設から脱出しようと奮闘するのですが―
といった感じです。
ではさっそくかぷり的おすすめポイントに行ってみましょう!
①絵面がヤバい
まずこれですよね!(嬉しそう
どのシーンでも惜しげもなく狂気をバラまいてくれる名場面の数々!
例えば表紙絵でも取り上げられてますが、暗がりの中でぶら下がるホースから出てくる餌を無言で吸い続け、イモムシよりも丸々と肥った人間がごろごろいるシーンとか、昆虫を巨大化したような化け物(眼だけ人間ぽいのがまたグッド!)が、生きた人間をさくっと咀嚼するシーンとか。
そんな中でも一押しなのが夕凪の会です。
自分の才能に限界を感じて世間からドロップアウトしたマッドサイエンティストが、引きこもって人体改造の限りを尽くした結果生まれた異能の集団なのですが、その能力を生かして施設のガードマンとして使われています。
特に好みなのが、保護色と異様な咬合力を持った2491番。
ほぼ透明人間と化して近づいてくると、どんな開き方してるんだというくらい口をあけて頭を食いちぎります。そして、その食いちぎった部分が空中からぬるーっと現れるところが最高にぞくぞくするんです!
これは作中屈指の名シーンだとかぷりは思っていますので、ぜひその目で確かめてみてください!
②変態無敵の天才山引くん
正直、主人公の伊江くんや物語のキーパーソンのナツメ君を一人でぶっちぎってしまうキャラクター。それが変態メガネこと山引くんです。
彼はいろいろと特殊な人物、能力をもつ人や生き物が出てくる今作の中でも、チート級と言っても過言ではないくらいの最強キャラで
・イケメン
・遺伝子工学の天才
・人並はずれた判断力と洞察力
・他人を引き付ける魅力
・基本不死身(ナツメとは別の意味で
と、能力てんこもりな上に
・サイコパス
・色欲魔
・バイセクシャル
と、ダークで困った子の要素も詰め込んだ仕上がりとなっています!
ただの人間のはずではあるのですが、切られようと突かれようと喰われようと致死量の放射線を浴びようと、ケロリとアルカイックスマイルで現れますし、件の夕凪の会のマッドサイエンティストが己の限界を感じた原因も彼だったりします。
実は山引くんとそのマッドサイエンティストの娘さんは恋仲だったのですが……ここにもう一つ、山引くんのサイコパスっぷりを遺憾なく発揮するエピソードがぶち込まれてますので、ここもぜひ!原作で見てみてください。かぷり的に超おすすめエピソードです。
最初は謎の空気読まないモブくらいの扱いかと思ってましたけど、いつのまにやら彼がいなくては始まらないし、彼がいなくては何も解決しないくらいの重要な人物になってしまってるんですよね……当人はそんなこと、全く気にしていないと思いますが笑
③ストーリーも読みごたえあり
ホラー漫画にありがちなのが、「あれ……?いつの間にこんな話になっちゃったっけ……?」というとんでもなく尻すぼみに話が終わってしまう悲しい事態です。
例えば、それまで科学的な状況分析や様々な推理推論の飛び交っていた現代ホラーで、突然「すべての原因は江戸時代から続く呪いだったんだ!」と主人公が叫び始めたり、シリアルキラーの影に怯えながら登場人物の中の誰が真犯人なのかを探っているところで、最終回間際に生き別れの双子の弟が浮上してきたり。(〇神家の一族は除きます。あれは名作なので)
かぷりは妖精なのではっきりとはわかりませんが、人間でいうところの大人の事情というやつが見え隠れしている気もします。そんながっかりホラーも多い中で、この食料人類は最後までしっかり楽しませてくれます。
もちろん、医学考証や物理考証的にはちょっと無理めかな~という部分も詰めていけばあるかもしれませんが、そんなものは勢いでどうにかしてくれます。
そして、これだけ好き放題やってくれたのに、意外とオチの後味が爽やかなところもおすすめしやすいところですね。
終わりに
いかがだったでしょうか?
グロが嫌いな方なら、読んでしまったが最後頭を壁に打ち付けて記憶を消したくなるところでしょうが、好きな方なら涎を垂らして喜びそうな今作。かぷりはなんでも来いなので、こういうのも大好きです!
原作の蔵石ユウ先生、作画のイナベカズ先生は現在は『電人N』の連載の方をてがけてらっしゃいますね。こちらも、しょっぱなの展開からはバッドエンドしか見えない、なかなかサイコな作品になってます。気になる方はこちらもどうぞ!
かぷりは水谷健吾先生、蔵石ユウ先生、イナベカズ先生を応援しています!