今回はこちら少年ジャンプ+にて連載されていました『アラタプライマル』を紹介させていただきます!
残酷な描写があります!
アラタプライマルはいわば漂流サバイバルもの。
同系統の作品としてはさいとう・たかを先生の災害による日本崩壊後のサバイバル生活を描いた『サバイバル』や、数千年後の文明崩壊後の地球を舞台とした『Dr.Stone』などがありますね。どれも先が読めないストーリーにぐいぐい引き込まれる話ばかりです。
まずは簡単にあらすじをいってみましょう!
機械に近づくとなぜか機械が故障してしまうという特異体質のアラタは、周囲との常識のずれもありなかなか普通の生活に馴染めずにいた。
2027年のある日、世界中を襲った大停電と同時にアラタの住む街の一部が、そこに住む人々と共にタイムスリップしてしまう。たどり着いたそこは、危険な生物が跋扈し自然の脅威が迫る原始時代だった!
人々がパニックに陥る中、アラタの才能が開花する。
そして、この現象の起きた原因、謎の解明がアラタに託されることになった――
といった感じです。
実はこの作品。巷の噂では打ち切り終了だったと言われてます。そのためか、確かに物語の後半は駆け足気味な展開です。
原因は登場人物がとっつきにくいだとか、謎を引っ張りすぎだとか、残酷描写が少年誌的には問題だとか色々言われていました。
では、打ち切りだから面白くないのか?を言われると答えは「否!」です。
それではかぷり的おすすめポイントいってみましょう!
設定の作りこみ・描写の素晴らしさ!
原始時代の生物、植物、そしてその挙動などがよくつくりこまれててリアルです!ほんとにこういう動物がいたんだろうなという感覚、そして今のひ弱な現代人がそこに送り込まれたらどんな困難があるのか。どうやってそれを攻略するのかが見どころだと思います。
さらには少年誌とは思えぬリアルな残酷さですね!
巨大な肉食獣に襲われたり、規格外の昆虫に襲われたりなどのシーンもいいのですが、かぷりのおすすめとしては、途中に出てくる類人猿の集落のお話ですね。
ちょっとネタバレになっちゃいますが、原始的な宗教を信仰していると思われる猿と人の中間のような生き物の集落に差し掛かるシーン。
最初は無害な生き物のような雰囲気を醸し出しているのですが、その実彼らは人を捕えてそれを彼らの神様への供物の様にして扱っているんですね。
「様に」というのは、実際に読んで確認していただきたいところです。少年誌なのに攻めましたね!というなかなかのエグさですよ。
相手と全く意思疎通ができないという絶望と、未知の生物が当然としている思考に孕んだ狂気!ぜひ見ていただきたいシーンです!
深まる謎と多数の伏線
アラタプライマルでは、物語序盤から伏線が張られまくります。
アラタの体質や、その家族。タイムスリップの原因や、それに関係する自衛隊、記者、各国政府の思惑……そしてそれはアラタの出生の秘密などにも絡んでいきます。
このあたりの謎が気にかかれば、それはもうあなたも罠にかかっています!最終巻まで読むのをやめられないでしょう!
ただし、冒頭でも書いた通り、後半はかなり駆け足なんです。
大筋の伏線はなんとか回収されていますが、細かいところはちょっと難しかったのかな~というのが正直なところです。
そこは惜しい!ほんとにです!
既刊4巻でエンディングを迎えた今作ですが、かぷりとしてはやはり10巻以上いってほしかった……!
終わりに
いかがだったでしょうか。
商業的に困難があって打ち切りだったとしても、面白いものは面白い!
そんな気持ちでおすすめさせていただきました。
かぷりは及川大輔先生、村瀬克俊先生を応援しています!